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■審査の発表に際しまして

坂本鈴 篠原久美子 高木登

 皆さん、本当に、お疲れさまでした。

 大変レベルの高い大会で、審査は困難を極めましたし、できることなら、4校、5校と中央大会に推薦したいほどでした。

 これから、中央大会出場校2校を発表するに際しまして、皆様に申し上げたいことがありまして、こうして書かせていただいています。

 今回、演劇部を題材にしました作品の中に、こんなせりふがありました。

 「スポーツなら得点として結果が見えるけど、演劇はそうじゃない。どこがダメだったかも分からないことの方が多い。」「審査員の好みに合わなければ~(中略)ボロくそ言われるし…」

 もしも皆さんが、何カ月も懸命に練習してきた作品を発表しました末に、審査結果の発表を聞いたときに、「どこがダメだったかもわからない」「審査員の好みに合わなかった」などと考えられましたら、こんなに悲しく切ないことはありません。また、私たち審査員の名折れでもあります。ですので、皆さんに、二つのことをお伝えしたいと思います。

 ひとつは、ある戯曲賞の公開審査で、審査員の意見がまっ二つにわかれたとき、故・井上ひさしさんがおっしゃった言葉です。「私たちは今、私たちがこれまで生きてきた演劇人生の全てをかけて、「どういう演劇がいい演劇か」ということを闘い合わなければなりません」

 今回、私たち三人は、いえ、おそらく、心ある全ての審査員は、自分たちの好みで選んでいるのではなく、「これまで生きてきた演劇人生の全てをかけて、「どういう演劇がいい演劇なのか」」を基準に、選ばせていただいているのだ、と、皆さんに、お伝えしたいと思います。また、今回、私たちも、そのような真剣な思いで選ばせていただいています。なによりも、まず、そのことを、皆さんにお伝えしたいと思いました。

 二つ目は、審査結果を聞きました後で、皆さんが、「どこが足りなかったかが分からない」ということにならないために、私たちが今回の審査に際しまして、「どんな演劇がいい演劇か」ということの、審査基準を出し合ってみました。この基準で、皆さんがそれぞれで、自分たちの創り上げた作品につきまして、また、選ばれました演劇部さんの作品に関しまして、考えていただけましたら幸いです。

 

1. 心を動かされたかどうか?

 演劇が表現芸術である限り、笑いにせよ、涙にせよ、衝撃にせよ、心が動かされた作品は、いい演劇と言って間違いなく、それを最も大切に考えたいと思います。また、心を動かされた作品は、「広く人に知ってほしい」という欲求が生まれます。他のもの(例えば恋人や食べ物など)であれば、自分の好きなものは独占したいものですが、こと、芸術作品に関しては、自分が素晴らしいと思ったものを多くの人に知ってもらいたい、共有したいという欲求がはたらきます(そこが芸術の素敵なところの一つです)。そういう欲求が生まれた演劇作品は「いい演劇」と言っていいと思います。

 

(以下は優先順位はありません)

2.ハッとするような新しい試みがあり、それが成功しているかどうか?

 見たこともない新しい演劇表現や手法を独自に編み出したり、また、世界の見方や切り取り方に驚くような新鮮な考え方があったりする作品は、演劇として、志の高い作品です。また、それが成功しているのは、その演劇部の「一緒に創る力」が優れていることの表れだと思います。

 

2.細部にわたって丁寧に創られているかどうか?

「神は細部に宿る」という言葉があるように、細かいところや小さなところに手を抜くことなく、丁寧に繊細に創り上げられている演劇作品は、間違いなく、美しい演劇作品です。

 

2.舞台の上で生きたやりとりが行われており、それが客席に伝わっているか?

 演劇は、生身の人間が目の前でやりとりを行う様を見せてくれる、一期一会の芸術です。そのやりとりが生き生きと舞台上の演技者同士で伝わり合っていて、それが、観客にも伝わっているかどうか、頭に論理が届いているか、心に言葉や感情が届いているか、体にリズムや情熱が伝わっているかどうか。それが伝わっている演劇は、最も演劇らしい演劇と言っていいと思います。

 

2.舞台に関わる皆が、真剣に楽しんでいることが伝わっているかどうか。

演劇は英語でPLAY、遊びです。本当に大好きな遊びには、人は、楽しみ、夢中になり、時間が経つのを忘れます。そういうことが伝わってくる演劇作品は、本当に素敵な、価値ある作品です。

 

以上、何点か上げてみました。「この部分だけなら、うちの演劇部は絶対にどこにも負けていない」「あの学校の演劇部さんは、この点が私たちより確かに優れていたね」など、目に見え、具体的に話し合えることとして、捉えてみていただけましたら幸いです。

 

それでは、私たち3人が、演劇人生をかけて、これはいい演劇だと思えました作品を、先生から発表していただきます。

 

先生、どうぞよろしくお願いいたします。

 

 

地区担当より城東地区A日程の結果をご報告します。


◎都大会推薦校

日本大学第一「インサイドアウト」
都立深川「ヘアー」

 

二校は、11/17(土)・18(日)のいずれかに東京芸術劇場シアターウエストで上演します。
プログラムは10/14(日)に決定します。

 

◎奨励賞

都立飛鳥「ひらく」
関東第一「ココカラ」
都立白鷗「ターミナル」
都立東「カビのみぞ知る」
都立紅葉川「平成最後の夏だから!」
都立上野「N9.5」
都立橘「幽怪で優しい嘘」

 

都大会推薦校と奨励賞受賞校は10月8日(月・祝)のBブロックの審査結果発表日に、あわせて表彰を行いますので、できるかぎりお越し下さい。


平成30年度の予定

 

★朗読劇コンクール

  4/29(日) 都立飛鳥高校

 

連盟総会

 5/12(土)共立講堂

 

★新人デビューフェスティバル 

  6/10(日)日本大学第一高校

  6/17(日)都立大江戸高校

 

★劇づくり講習会

  7/16(日)都立足立高校

 

★地区大会打ち合わせ会

  7/20(金) 都立大江戸高校

 

★地区大会Aブロック

       9/22(土)足立区竹の塚地域学習センター

  9/24(月祝)都立東高校

  9/30(日)     都立東高校

 

★地区大会Bブロック

  10/6(土)足立区竹の塚地域学習センター

  10/7(日)足立区竹の塚地域学習センター

  10/8(月祝)足立区竹の塚地域学習センター

  

★シアターピック2017

  11/25(日)都立足立高校

 

★冬季発表会

  2/9(土) 都立東高校

  2/10(日)   都立東高校